6max ZOOMにおけるスチール・リスチール戦略①
※ここではCO/BU/SBのオープンを「スチール」、SB/BBからスチールに対して3bすることを「リスチール」と定義します。
6maxにおける適正なUTG/MPのオープン率は、一般的に12%/18%とかなり低いです。そのため6maxでのプレイはその大部分がCO~BBでのプレイとなります。
なのでCO~BBでのスチール・リスチールレンジは6maxにおける「基本のき」で、勝つためには適正なレンジであることが不可欠です。逆に、このレンジがおかしいプレイヤーからは長期的に搾取が可能です。
今回は6max ZOOMにおいて重要なスチール・リスチール戦略についてまとめてみました。
6maxで最も大切なレンジ
3つのレンジ
一般的にCO/BU/SBのスチールレンジはかなり広く、自分は26%/46%/36%程度のレンジを設定しています。
特にZOOMにおいては「FAST FOLD」ボタンがあるので、普通のリングと比べてスチールに降りてくれる確率が高いです。そのためプレイヤーは積極的にスチールを狙いに行きます(①)。
当然これらのスチールレンジに対抗すべく、SB・BB側ではリスチレンジを広くして迎え撃つのが得策となります(②)。
そして、スチール側では相手のリスチに対してどのようなレンジで対応するかが重要となります(③)。
6maxではこれらの①スチールレンジ、②リスチレンジ、③リスチに対して抵抗するレンジ、を適切に設定することが非常に重要です。
基本となるレンジを持ち、ポストフロップに集中する
自分の中で「基本となるレンジ」を持っておけば、プリフロはただの作業となるのでおススメです。
そこそこいいハンドの時に相手から3bされたり、こちらのバリュー3bに4bが飛んできたりしても、決められたレンジ通りにアクションをするだけなので、迷ったりイライラすることが無くなります。
プリフロでは迷いや感情を極力無くし、ポストフロップに完全に集中するようにしています。
※
当然相手によってレンジは微調整しますが、まずは基本となるレンジを設定し、自分の中で定着させてから徐々にアジャストします。自分はレンジが定着するまで、レンジ表を印刷してPCの上に貼っていました。
スチールの基本戦略
スチールにいくときには、必ずブラインドの「FtST(スチールに対するフォールド率)」と「RST(リスチ率)」を確認します。
FtSTが70%を超えている場合は、かなり広いレンジでスチールにいきます。相手はスチールに対して抵抗すべきハンドの一部を降りているので、狙うべきプレイヤーです。
RSTが15%を超えている場合は、こちらはバリューレンジを増やすか、ブラフ4bを増やして対応します。オープンサイズを抑えるのも有効な戦略です。
CO戦略
COからオープンするときは、ブラインドのスタッツに加えて、「BUの3b率」を確認します。トータルの3b率の横に「BUでの3b率」を表示させて、異常に高くないかチェックします。
15%を超えている場合は、バリューレンジを増やすか、ブラフ4bを増やして対応します。
なお、低いからといって弱いハンドで無理して参加する必要はありません。
スモールステークスではあくまでタイトアグレにプレイすべきです。
COのスチールレンジ
BU戦略
BUからのオープンで大切なのは、「オープンサイズ」です。基本的に2bbを使います。
ZOOMではFAST FOLDボタンがあることから、相手は弱いハンドが配られたときは、こちらのオープン前にフォールドしていることが多いです。なので2bbでも3bbでもスチールするのに変わりはありません。
一方で、相手が抵抗するときはリスチ(3b)が飛んでくることが多く、こちらが降ろされることも多いです。
そのため、3bbでオープンするのは、スチールの目的を達成するのに、ハイリスク・ローリターンとなってしまうのです。
※トップレンジとボトムレンジをミックスさせてオープンサイズを変える戦略や、相手がアンノウンのとき限定の戦略は別途ありますが、ここでは省略します。
BUのスチールレンジ
SB戦略
BUと同様の趣旨で、SBのオープンサイズも2bbを使います。
たまに相手がBBのときに、SBのスチールに対して抵抗するレンジが異常に広い・狭いことがあるので、見つけたらアジャストします。
SBのスチールレンジ
SBからオープンしてコールされたとき
HU(ヘッズアップ)になったときは、SBからあまり無理してCBを打ちません。ボードと相手のスタッツ次第ではありますが、こちらのレンジがそもそも弱い(広い)のと、相手はポジションがあることから、基本的にコールされやすいです。フロートもよくしてきます。
相手はプリフロで3bをしていないので相手のレンジも強くはないのですが、あまりこちらを信用していないので、こちらがUTGだったら降ろせるであろうトリプルバレルにも、よくコールしてきます。
なのでこちらはCBのバリューレンジを多めにしたり、相手のフロートレンジを降ろすためにドローでダブルバレルまではするものの、トリプルバレルはしないで諦める、といった対応をします。
リスチ戦略は次回に。